環境省は、国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がる沖縄県北部のやんばる地域を国立公園とする方針を決め、27日から意見公募を始めた。新規の国立公園指定は2014年3月の慶良間(けらま)諸島(沖縄県)以来で、指定されれば33カ所目となる。意見公募は30日間。中央環境審議会で議論後、7月に官報告示する。
 公園計画書の原案では、面積は陸域1万3632ヘクタール、海域3670ヘクタール。やんばる地域には絶滅の危機にあるヤンバルクイナなどの固有動植物が生息し、石灰岩のがけやカルスト地形に、マングローブ林など多様な生態系がある。
 政府は、やんばる地域を含む「奄美・琉球」地域について、早ければ18年にユネスコ世界自然遺産への登録を目指している。登録は、予定地を国立公園にするなどの自然保護の体制を取ることが条件となっている。