先日のブログを書いた直後、防災科学技術研究所を中心とする研究チームの発表があった。東日本大震災(以下3.11地震)と、その4日後に起きたM6.4の静岡県東部地震(以下3.15地震)によって富士山直下のマグマだまりに加わった力は宝永大噴火のきっかけになった宝永地震による力を上回るという。特に、3.15地震は富士山直下の深さ15km、マグマだまりのすぐ上が震源(この断層?)だっただけに3.11地震より影響が深刻だそうな。そう言えば、貞観噴火(864年)は貞観地震(3.11地震と震源域が同じ)の5年前に起きており、因(地震)果(噴火)関係は疑わしい。やはり、富士山噴火に直接関係するのは南海トラフ⇔富士川河口断層帯⇔富士山直下断層帯⇔神縄・国府津ー松田断層帯⇔相模トラフへとつながるプレート境界で起きる地震だろう。
ここで、私が身をもって体感した事象を時系列的に整理してみよう。
09年8月11日午前5時ごろ、駿河湾東部を震源とするM6.5の地震が発生し、すわ!東海地震かと騒がれたが、震源の位置と規模からしてプレート境界型の東海地震ではないと判断された。今回の発表はこの地震の影響について触れられていないが、全然関係ない?
3.11地震の3ヵ月前、10年12月中旬から西湘、湘南をはじめ神奈川県全域に黒い粉塵が降った。当初は富士山麓の過去の噴火の堆積物が旋風によって舞い上がり運ばれたと報じられた。そうだとすれば冬場、強い西風が吹くときは珍しくない現象のはずが、私はここ大磯に30余年住んでいて一度も経験したことがない。報道を疑わしく思っていたが案の定、その後しばらくして山麓東側に新しくできたと思しい噴気孔からの噴気が確認された。降灰は数ヶ月続いた。
そして3.11地震。この地震と富士山噴火の直接の因果関係はないと考えられているが、その強大な衝撃波で日本列島を覆う各地層(喩えるならジグソーパズルの一つひとつのピース)の境界(断層)が不安定になり、各地でプレート内地震を誘発したことは記憶に新しい。
3.15地震も恐らく、3.11地震に誘発された地震の一つだろうが、この地震で富士山が噴火しなかったのが不思議とか、数年後に噴火する可能性もと聞かされるとショックだし、不安が募る。地震直後には満たさなかったが、数年後に満たすことになるかもしれない噴火の条件とは何か、ぜひ聞かせて欲しい。
ーーーーーーーこの後、富士山噴火ー3に続くーーーーーーーーーー