「大規模地下壕 保存を」 戦争遺跡研究会 水俣市に要望書 水俣市袋の袋小学校近くの斜面に、旧海軍が建設を始め、終戦で放置したとみられる大規模な地下壕(ごう)が残っている。「熊本の戦争遺跡研究会」(熊本市、堀浩太郎代表)は「貴重な戦争遺跡」として保存と活用を呼び掛けている。 地下壕の存在は地元住民以外には知られておらず、2005年に鹿児島市の防空壕跡で児童4人が死亡した事故を受けて水俣市が調査するまで、内部の構造や規模は不明だった。調査の結果、40メートル間隔で6本の坑道が並行に走り、奥行きは最長143メートルで各坑道をつなぐ通路も備えていることが分かった。 県によると県内最大規模の地下壕だという。 同研究会は、今年8月に刊行した「子どもと歩く戦争遺跡3‐熊本県南編」に、この地下壕を5ページにわたって掲載。旧海軍の弾薬製造工場だったとの元軍人の証言も紹介しているが、正式な記録は残っていない。 同研究会は15日に保存を求めて水俣市に要望書を提出。事務局の上村文男さん(78)は「戦争の悲惨さや平和の尊さを語り継ぐためにも残してほしい」と訴えた。 市は崩落した場合の危険性を考え、国の補助事業で既に埋め戻し工事に着手している。宮本勝彬市長は「保存は難しい」と話している。=2007/10/17付 西日本新聞朝刊= |
2007/10/17 00:37 【西日本新聞】 |
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[転載]「大規模地下壕 保存を」 戦争遺跡研究会 水俣市に要望書
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