7/24(火)、また強い真夏の陽光が戻っている。
浅草の街には木槿(むくげ、Rose of Sharon)の白花が心を誘い、
上野公園には欅(けやき)・楠(くす)・銀杏(いちょう)などの青葉が目に優しい。
木槿は、
中近東~インド~中国の一帯に自生していたものが
シルクロードを経由したのか
平城京の時代に日本に伝わりました。
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新設されたスタバコーヒー館~東京都美術館~国立博物館を過ぎ、
奥まった東京芸大エリアまで散策する。
◆ 「東京藝大美術館」(台東区上野公園12-8)の
日中国交正常化40周年記念・特別展
「草原の王朝 契丹(きったん)―美しき3人のプリンセス―」(The Splendor of Khitan Dynasty)
を鑑賞した。
主催: 東京藝大、TBS、毎日新聞、内蒙古博物院
金銀宝玉・白磁などの工芸技巧の高さ、仏像の気品ある表情は素晴らしい。
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1000年前(10世紀初)、唐王朝が滅亡し中華世界が混沌を続ける中、北アジアの草原地帯に生まれた一大王朝は、
騎馬戦術と唐文化の高い工芸技術を摂取することによって国力を増強させ、交易のあったイスラム文化も受容し、その滅亡(12世紀初)までの200年間、宋・金などの周辺諸国と活発な交流を行った。
世界初公開50点と一級文物44点を含む128点の契丹文化遺産。
契丹に生きた①耶律阿保機(やりつあぼき)のプリンス、②陳国公主(ちんこくこうしゅ)、③章聖皇太后(しょうせいこうたいごう)---3人のプリンスに関する遺物に焦点を当て、
約40カ所の遺跡から出土した美しい宝飾品・ガラス細工・陶磁器などの至宝。
◇ 「トルキ山 古墳」
#29「彩色木棺」には、初代皇帝(建国者)「耶律阿保機」(やりつあぼき)の妹と推測されるプリンセス(30~35歳)が安置され、#36「鏡箱・鸚鵡牡丹文鏡」などが収納されていた。共に、10世紀前半、内蒙古文物考古研究所・蔵。
◇ 「陳国公主 墓」
第5代皇帝の孫娘のプリンセス「陳国公主」(ちんこくこうしゅ、18歳)が、黄金のマスクと銀の冠を身に着けて美しい馬具と共に埋葬されていた。
鳳凰紋様の金冠 #10「鳳凰文冠」、#11「金製仮面」共に、11世紀前半、内蒙古文物考古研究所・蔵。
◇ 「赤峰市アルホルチン旗耶律羽 墓」
#75「白磁輪花碗」 10世紀前半、内蒙古文物考古研究所・蔵。
◇ 「慶州 白塔」
第6代皇帝の夫人=クイーン「章聖皇太后」 [しょうせいこうたいごう、欽哀蕭皇后(きんあいしょうこうごう)、年齢不詳・1057年に死亡]が、夫「聖宗」の弔いのために建立した。
#111「釈迦涅槃像」、 #112「鳳凰舎利塔」共に、11世紀前半、「慶州釈迦仏舎利塔」から出土、巴林右旗博物館・蔵。
◇ 「赤峰市バイリン右旗都希蘇木友愛村 墓」
#109「板絵近侍像」 10-11世紀、巴林右旗博物館・蔵。
◇ 「アフホト市豊州古城万部華厳経 塔」
#123「菩薩頭部」 10-12世紀、内蒙古博物院/呼和浩特市博物館・蔵。
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観終えてから、ショップで「シルクロード歴史地図」(東光書店・・・船橋市高根台)を購入。
ローマ~テヘラン~カシュガル~敦煌~長安~寧波・・・大宰府・・・平城京・平安京
あれこれ想い巡る。
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7/28(土)21時からのTBS「世界ふしぎ発見 !」では、
第1239回 「内モンゴル大草原紀行 契丹・幻の黄金騎馬王国」と題し、採り上げる。
ミステリーハンター・中島亜梨沙が、中国全土を支配しながら歴史の影に埋もれ、モンゴルの大草原を駆け抜けた騎馬王朝 “契丹”(遼) の秘密に迫る!
ミステリーハンター・中島亜梨沙が、中国全土を支配しながら歴史の影に埋もれ、モンゴルの大草原を駆け抜けた騎馬王朝 “契丹”(遼) の秘密に迫る!
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公園から上野広小路・松坂屋までウォーキング。
節電の折り、デパートの冷房は有り難い。
食堂で、オリンピックに因み「北島商店のメンチカツ・ランチ」を頼んだ。実に美味。
今日は公園散歩と美術鑑賞で、十分な8,600歩。
【右の似顔絵は、週刊朝日の入選作】