毛沢東はなぜ南京から北京に遷都したのか?―中国
2009年1月28日、中国は現在の共産党政権発足後、南京から北京に遷都した。その背景には「建国の父」毛沢東の深い戦略があったと言われている。中評社が伝えた。
毛沢東は新中国を建設する上で、首都選びを非常に重視していた。蒋介石率いる国民党政権時代の首都は南京市。毛は当時、「人民主体の新中国と蒋介石の独裁政権との違い」を明確にするため、「南の京」に対抗して「北の京」である北京を選んだ。19年の反帝国主義を掲げる大衆運動「五四運動」が起きたのも北京。湖南省出身の毛だが北京での滞在経験もあり、個人的にも古都の美しい文化や景色が気に入っていた。
首都を北京に選んだ理由がもう1つある。当時の中国を全面的にバックアップした旧ソ連や同じ社会主義国であるモンゴルに近かったことだ。50年1月1日に予定していた建国の日を「もっと早めるよう」助言したのも当時の最高指導者、スターリン。こうして中華人民共和国は49年10月1日、毛沢東によって天安門楼上から建国が宣言された。今年はちょうど60周年に当たる。