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[転載]地下水と環境問題

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地下水と環境問題

地盤沈下

日本では、戦後、安価な水源として地下水が利用されてきたが、1960年代ごろには過剰な地下水の揚水により東京都など、特に都市部において地下水位が著しく低下した。そのため、地層は失った地下水の分量だけ収縮していき、地盤沈下が発生することとなった。公害問題として地下水が注目された最初の例であり、全国各地で地下水の揚水を規制する条例が制定され、地下水の利用は沈静化していった。1990年代ごろからは、低下していた地下水位の回復も見られ始めた。以前とは逆に、地下水位の上昇により上野駅地下ホームが押し上げられ、その浮き上がりを防止する対策工事が行われるなどの問題も発生している。

地下水汚染

地下水は、人間の各種活動に欠かせない資源であるが、一方では人間の産業活動にともなう各種の化学物質等による汚染が各所で発生している。例えば農業で使用する農薬や、工業等により排出される廃棄物が地中に浸潤することで、地下水汚染が発生している。
今後も地下水を貴重な資源として利用していく上で、地下水の汚染をいかに防止するかが重要な課題である。また、地下水汚染の発生抑止のためには、地域での地下水循環の実態を把握することが不可欠である。
その反面、必ずしも十分かつ的確な地下水観察が行われていないという課題もある。例えば、日本では大阪アメニティパークというマンションにおいて敷地境界付近で環境基準の1700倍の重金属による地下水汚染が検出されている。平成17年に開催された学識経験者や環境コンサルタント等で構成する検討委員会(平田健正座長)では敷地外の地下水汚染の調査の必要性について活発な議論がなされた。その結果、敷地周辺の地下水汚染調査は当面実施しないとされた。その後(翌平成18年)、行政の指導により敷地周辺の地下水汚染調査が実施され、地下水環境基準の400倍の地下水汚染が発表された。検討委員会考え方と実際の結果が異なっていたことで、検討委員会の行政上の位置づけや委員会の基本的な姿勢について、注目されている。

地下水汚染による底質汚染

 有害物質を含む地下水が川や池等に流れこむと地下水に含まれていた有害物質は凝集沈殿し、水底に堆積する。底質に多くの有害物質が蓄積されると底質汚染が引き起こされる。水底や底質に生きる動植物が体内で有害物質を濃縮蓄積し、食物連鎖を通してさらに高濃度の有害物質が動物の体内で形成され、やがて人がそれを食するようになり、健康被害が懸念される。

転載元: 土壌・地下水・底質・放射能・汚染と健康被害の泣き寝入防止


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